ドラッカー先生の「権限委譲の考え方」:組織運営の視点:

ドラッカー先生の「権限委譲の考え方」:組織運営の視点: 人事労務

組織を運営する際、メンバーにどのように責任感を持たせるかは、その組織の成功の鍵となります。

特に、組織の形がまだ固まっていない段階で、新しい考え方を取り入れることは非常に重要です。

今回は、ドラッカー先生の考え方を元に、権限委譲の新しい視点について一緒に勉強します。

1. 権限委譲の真髄

管理者の役割は、自らの責任範囲と権限を最大限に広げること。

そして、重要な意思決定は、現場に近い管理者に委譲することが鍵です。

これは、一般的な考え方とは少し異なるかもしれません。

具体事例:
ある製造業の企業では、新しい製品ラインの導入を検討していました。上層部の経営陣は、新しい製品ラインの導入についての大まかな方針を決定しましたが、具体的な製品の設計や生産方法、市場投入のタイミングなどの詳細な決定は、現場の管理者に委譲されました。

この現場の管理者は、直接生産ラインや市場の動向に触れているため、迅速かつ適切な意思決定を行うことができました。結果として、新しい製品ラインは大成功を収め、企業の業績も大きく向上しました。

この事例から、重要な意思決定を現場に近い管理者に委譲することで、より迅速かつ的確な意思決定が可能となり、組織全体の効率と業績を向上させることができることがわかります。

2. 仕事の出発点

企業の活動は、ビジョンや経営方針に基づいて決定されます。

しかし、管理者の仕事は、現場の仕事から組み立てられるべきです。

なぜなら、現場の管理者が最も基本的なマネジメントの仕事を担当するからです。

3. 現場管理者の役割

業績は、現場管理者の仕事によって大きく影響を受けます。

そのため、上位の管理者は、現場の管理者をサポートする役割を果たすべきです。

権限は、できるだけ現場に近いところに持たせることが効果的です。

4. 権限と責任のバランス

現場の管理者が負えない権限や責任は、上位の管理者に委譲されるべきです。

長期的な計画や戦略は、上位の管理者が担当し、現場の管理者は日常の業務に集中することが理想的です。

まとめ

組織の運営において、ドラッカー先生の考え方を取り入れることで、権限と責任のバランスを適切に保ちながら、効果的な組織運営を実現することができます。

組織の未来を築く皆さん、この考え方を取り入れて、組織の運営を見直してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
おおもと経営オフィス 代表
大本 佳典

大本佳典【公式】 / Yoshinori Oomoto
おおもと経営オフィス 代表
1993年より企業経営に携わる、「経営者の心に寄り添う経営コンサルタント」
[経歴と実績]
経営戦略立案、融資サポート、ビジネスコーチングの専門家。年間のセミナーなど登壇回数は100本超え。
北海道商工会議所連合会エキスパートバンク登録専門家、北海道商工会連合会エキスパートバンク登録専門家として活動。
[趣味]
美味しい料理と日本酒を楽しむこと、写真撮影。
北海道を愛車の MINI COOPER で走り回ること。年間走行距離は20,000km超。
[ブログについて]
経営者の皆様に寄り添い、実践的なビジネス戦略や心構えについて発信してます。
失敗と復活を経験した視点から、北海道の企業の成長と発展に少しでも貢献できたら嬉しいです。

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