「良いものを提供しているはずなのに、なぜか利益が残らない」
「競合が値下げをすると、どうしても価格競争に引きずられてしまう」
北海道で多くの経営者とお会いする中で、こうした切実な悩みをお聞きします。真面目に、誠実に事業に取り組んでいるにもかかわらず、適正な利益を確保できないのは、本当にもどかしいことです。
原因は「安売り」にあるのではなく、自社が提供している「価値」が、顧客に正しく伝わっていない、あるいは、顧客が求める価値とズレてしまっていることにあるのかもしれません。
「知っている」と「できている」は違う。マーケティングの基本とは
ドラッカー先生は、マーケティングの基本について厳しい指摘をしています。
「(顧客にとっての価値や価格を考えることは)マーケティングのABC(基本中の基本)以外の何ものでもない。しかし、これを実践している企業はほとんどない」
なぜ、基本であるはずのことが実践できないのでしょうか。
それは多くの場合、私たちが「顧客」を見ているつもりで、実は「自社の商品・サービス」や「競合他社」ばかりを見てしまっているからです。
「この商品はこんなに高性能だ」「他社よりこれだけ優れている」という視点(プロダクトアウト)は大切ですが、それが顧客にとっての価値とイコールとは限りません。
✅ 私たちが「当たり前」と思っている強みが、実は顧客にとって最大の「価値」かもしれません。
✅ 難しいマーケティング理論より、まず「顧客を知る」ことが全てのスタートです。
✅ 「知っている」で止めず、顧客視点に立って「実践」することこそが、利益への第一歩です。
価格は「原価」ではなく「顧客の価値観」で決まる
では、「顧客にとっての価値」とは何でしょうか。
それは、「顧客が何に対してお金を払ってくれているのか」を深く考えることです。
例えば、顧客は「ドリル」が欲しいのではなく、「穴」が欲しい。さらに言えば、「穴を開けて何かを成し遂げたい(例:棚を取り付けたい)」という目的(効用)のためにお金を払っています。
私たちはつい「原価がいくらだから、価格はこれくらい」と考えがちです。しかし、顧客は原価を知りません。顧客は、自らの課題を解決してくれる「効用」や「価値観」にこそ対価を払うのです。
価格に見合った価値を提供するとは、「顧客が感じる価値」を基準に、自信を持って価格を提示し、その理由を誠実に説明することです。
✅ 顧客が感じる「効用(手に入る未来や、解決する課題)」を言葉にしてみましょう。
✅ 顧客の「現実(どんな場面で、どんな気持ちで使うか)」を具体的に想像しましょう。
✅ 顧客の「価値観(何を大切にしているか)」に、自社の商品・サービスがどう寄り添えるかを考えましょう。
「社員を大切にしながら利益を出す」経営のためにも、自社の価値を安売りしてはいけません。適正な利益は、顧客への深い理解から生まれます。
【今日からできる一歩】
まずは、最近購入してくださったお客様に、「なぜ、他社ではなくウチを選んでくれたのですか?」と、その「価値観」や「効用」を直接聞いてみることから始めてみませんか。
「自社の本当の価値」を一緒に見える化しませんか?(初回経営相談はこちら)
あなたの会社ではどうでしょうか。
▼ あなたの会社は、顧客にとっての「どんな価値」で選ばれていますか?
[サムネールは ChatGPT で作成しました。]
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