これは、自分の商品の価値を見直し、変革していくために、経営者がまず自らに問うべき、重要な質問だと思います。
なぜなら、この「問い」をないがしろにしたまま、がむしゃらに「今買ってくれているお客様」だけを見ていると、いつの間にか市場の変化から取り残されてしまう危険があるからです。
しかし、この重要な「問い」に取り組む時、私たちが陥りがちな「一つの罠」があります。
以前は私も、「なぜ、買ってくれない人がいるのだろう?」と考えました。
そして、その「非顧客」たちの声に耳を傾けようとしました。
彼らから返ってきた答えは、たいてい「価格が高いから」あるいは「もっと手軽さが欲しいから」というものでした。
私は、その「買ってくれない声」に応えようと必死になりました。
「非顧客」を取り込むために、価格を下げ、サービスを簡素化し、「その他大勢」に近づく努力をしてしまったのです。
その結果、どうなったか。
確かに、一部の「非顧客」は買ってくれるようになりました。
しかし、彼らが求めていたのは「安さ」や「手軽さ」だけ。
私が本当に提供したかった「価値」ではありませんでした。
会社は、利益の薄い仕事に追われ、疲弊していきました。
そして何より、以前から私の会社を「選んでくれていた」大切なお客様が、安売りを始めた私を見て、静かに離れていってしまったのです。
私は、利益も、やる気も、そして一番大切なお客様の信頼も失ってしまいました。
どん底を経験して、私は学びました。
「非顧客は、なぜ買ってくれないのか?」という質問は、「彼らの言い値に合わせるため」に使うものではありません。
それは、「私たちがまだ提供できていない、彼らが適正な価格を払ってでも欲しい『新しい価値』は何か?」を見つけるために使うものです。
もし、その答えが「単なる安さ」であるならば、私たちは勇気を持って「そのお客様は追わない」と決断しなければなりません。
「底辺への競争」に巻き込まれてはいけないのです。
この質問は、安売りをするためではなく、私たちの「価値」を磨き上げ、その価値に見合った「適正な価格」で勝負できる、新しい土俵(イノベーション)を見つけるためにこそ、使われるべきなのです。
ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。
▼ あなたが聞いている「非顧客の声」は、あなたを「安売り競争」に引きずり込もうとしていますか? それとも「新しい価値(と適正な価格)」を教えてくれようとしていますか?
[サムネールは ChatGPT で作成しました。]
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