「何か、まったく新しいことを始めなければ」
「同業他社がやっていない、革新的なアイデアはないか」
私たち中小企業の経営者は、常に「0から1を生み出せ」という見えないプレッシャーに晒されているように感じます。もちろん、その情熱は尊いものです。しかし、私は多くの経営者を見てきて、そして自分自身の経験からも痛感していますが、「0から1」を生み出す作業は、本当に大変です。
そのプレッシャーが強すぎると、かえって視野が狭くなり、一歩も前に進めなくなってしまう。そんな経営者を、私は何人も見てきました。
ヒントはいつも「よその業界」にある
私自身、かつて「自社だけのオリジナル商品」にこだわりすぎて、袋小路に迷い込んだ苦い経験があります。頭を抱えていた時、ふと、まったく畑違いの業界の友人と話す機会がありました。
そこで聞いた彼らの業界の「当たり前」が、私にとっては衝撃的な「ヒント」の宝庫だったのです。
例えば、飲食店の店主が、製造業の「カイゼン活動」の事例を読んで、自店の厨房の動線や在庫管理を劇的に改善した話。
あるいは、地方の工務店が、IT業界の「サブスクリプションモデル」を応用して、住宅の定期メンテナンスサービスを事業の柱に育てた話。
彼らは「0から1」を生み出したわけではありません。
他産業で既に成功している「1」を見つけ、それを自社の「1」に掛け合わせ、「2」や「3」にしたのです。
「創造的な模倣」こそ、中小企業の武器
「1を2にするのは、0を1にするより比較的簡単です」。これは、私が経営相談でよくお伝えすることです。
他産業の成功や失敗に注目し、その本質(なぜ成功したのか、なぜ失敗したのか)を抜き出し、自社の商品開発やサービスに活用すること。
これは単なる「マネ」ではありません。私はこれを「創造的な模倣」と呼んでいます。
リソースが限られる私たち中小企業にとって、これは非常に現実的で、強力な武器となります。
あなたの業界の「常識」は、他の業界にとっては「非常識」かもしれません。逆もまた然りです。
「0から1」にこだわるあまり動けなくなるよりも、「1を2にする」実務的な一歩を踏み出す。
その「型」を探すお手伝いも、私のような経営参謀の大切な役割だと考えています。
「自社だけの強み」が見つからない…と悩む前に、他業界の成功事例を「社長110番」で一緒に探してみる
ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。
▼ あなたが最近「面白い」と感じた、他業界のサービスや仕組みはありますか? もしそれを、遊び心で自社事業に取り入れるとしたら、どんなアイデアが浮かびますか?
[サムネールは ChatGPT で作成しました。]
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