サブバンクから借り換え提案があったらどうする?

融資

メインバンクとの関係を守りながら賢く進めるポイント

はじめに

「サブバンクから、もっと低い金利で借り換えができますよ」と提案されたら、あなたはどうしますか? 目先の返済負担が軽くなる話はとても魅力的に聞こえます。しかし、その一方でメインバンクとの信頼関係を損なう可能性もあるのが、銀行間の付き合いの難しいところです。

私自身、リース営業マンとして働いていたときに「メインには黙って、実は別の会社とも取引しているんだ」という顧客の話を聞いたことがあります。表面的にはうまく進んでいるように見えても、後から大きなトラブルになりかけた現場を目の当たりにしました。
この記事では、その実体験を交えながら、メインバンクの顔を立てつつ賢くサブバンクの提案を活用する方法を解説します。


サブバンクの提案を冷静に検証する

サブバンクからの借り換え提案を受けたとき、まずは「本当に得をするのか?」を冷静に確かめましょう。

  • 金利の比較:メインバンクとの金利差がどの程度あるのか。わずか数年程度の差でも、返済総額では大きく変わる場合も。
  • 諸経費・手数料の確認:借り換え時に発生する費用や保証料など、金利以外のコストにも注目。
  • 長期的な視点:金利だけでなく、将来の追加融資やビジネス拡大に向けたサポート体制も考慮。

魅力的な提案ほど、つい勢いで「もう乗り換えてしまおう」と思いがちですが、そこをグッと堪えて数字や将来の関係性を丁寧にチェックすることが大切です。


メインバンクに相談する

サブバンクの提案を受けたら、まずはメインバンクにその話を伝えましょう。
「他行でこんな条件を提示されたが、今後どうすればいいだろうか?」と相談することで、メインバンクはより良い条件を提示してくれるかもしれません。実際、銀行同士の競合意識をうまく利用することで、結果的に金利が下がったり、返済条件が改善されたりするケースがあります。

また、メインバンクとの関係を深めておくと、急に資金が必要になった際の対応がスムーズになるなど、長期的に見た利点は多いものです。特に中小企業は、銀行との信頼関係がビジネスの命綱になり得ます。単に金利面だけでなく、「いざというときに頼れる存在かどうか」が銀行選びのポイントです。


裏で話を進めるリスク

〜フォークリフト納品の実体験から〜

私がリースの営業マンをしていたとき、とある倉庫業の会社を担当していました。そこで部長さんから「T社に内緒でK製作所のフォークリフトを新たに導入したい」という依頼を受けたことがあります。もちろん当時の事情を聞くと、親会社との兼ね合いや複雑な背景があったようですが、私は部長さんの要望通り、K製作所のフォークリフトを納品しました。

ところが、後日その会社を訪問した際、ちょうどT社の営業マンが来ていて、「K製作所の新しいフォークリフトが入っているが、どういうことですか?」と詰め寄っていたのです。部長さんは気まずそうに苦しい言い訳をし、場の空気は相当険悪でした。

メインとサブという関係ではありませんでしたが、「裏で話を進められると、深い付き合いをしているつもりだった相手も不信感を持つ」という点では共通しています。最悪の場合は大事な取引先との関係が一気に悪化しかねません。
信頼関係が何より大切なビジネスの世界では、やはり「隠さずに相談し、相手の顔を立てながら進める」ことがベストなのです。


まとめ

サブバンクからの提案に飛びつくとき、気をつけるべきポイントは以下の3つです。

  1. 数字・条件面をしっかり確認:金利や手数料、将来の融資枠などを総合的に判断。
  2. メインバンクに相談してみる:サブの提案をうまく活用して、より良い条件を引き出す。
  3. 裏で話を進めない:信頼を失うリスクを避け、長期的な関係維持を優先する。

こうしたステップを踏むことで、メインバンクとも円満な関係を保ちつつ、会社にとってベストな借り入れを選択できます。


メインバンクとの関係を守りつつ、より良い資金調達を実現しませんか?

  • まずは試算から始めてみる
    サブバンクの金利や諸費用を簡単に試算し、メインバンクとの比較表を作ってみましょう。数字で可視化すると、メインバンクへの相談材料にもなります。
  • メインバンクに遠慮せず相談する
    「他行からこんな提案があるのですが、どう思われますか?」と正直に伝えてみてください。意外な好条件を引き出せるかもしれません。
  • 社内外の専門家の意見を取り入れる
    税理士や経営コンサルタントなど、客観的な視点からアドバイスをもらうことで、感情的な判断を防ぎましょう。

サブバンクの提案を有効に活かしながら、メインバンクとの関係をより強固にするための最適解を、一緒に探してみませんか?
まずはお気軽にご相談ください → 融資サポートサービス

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サムネールは ChatGPT で作成しました

この記事を書いた人
おおもと経営オフィス 代表
大本 佳典

大本佳典【公式】 / Yoshinori Oomoto
おおもと経営オフィス 代表
1993年より企業経営に携わる、「経営者の心に寄り添う経営コンサルタント」
[経歴と実績]
経営戦略立案、融資サポート、ビジネスコーチングの専門家。年間のセミナーなど登壇回数は100本超え。
北海道商工会議所連合会エキスパートバンク登録専門家、北海道商工会連合会エキスパートバンク登録専門家として活動。
[趣味]
美味しい料理と日本酒を楽しむこと、写真撮影。
北海道を愛車の MINI COOPER で走り回ること。年間走行距離は20,000km超。
[ブログについて]
経営者の皆様に寄り添い、実践的なビジネス戦略や心構えについて発信してます。
失敗と復活を経験した視点から、北海道の企業の成長と発展に少しでも貢献できたら嬉しいです。

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