経営者の皆さん、ご自身の体の健康診断は、毎年欠かさず受けていらっしゃると思います。「何かあってからでは遅い」と分かっているからです。
では、「会社の健康診断」はどうでしょうか。
私がご支援の現場でよく目にするのは、税理士さんから毎月届く試算表や決算書を、単なる「終わった結果の報告書」として扱っているケースです。
正直に申し上げると、かつての私もそうでした。税理士さんから渡される分厚い資料を見ても、そこに並ぶのは無機質な「数字の羅列」。どこをどう見ればいいのか分からず、そのまま机の奥にしまっていたのです。
もちろん、明日の支払いや来月の入金といった「資金繰り」は、必死に見ていました。でもそれは、言ってみれば「今、息ができているか」を確認していただけ。会社の体が内側からどう蝕まれているか、という根本的な「病気の予兆」には、まったく気づけていなかったのです。
しかし、体の病気と同じで、経営の不調も「資金が足りない」という自覚症状が出てからでは、治療が大変になります。
その時にはすでに重症化していて、大掛かりな手術(リストラや資産売却など)が必要になる……。そんな悲しい事例を、私はいくつも見てきました。
一方で、安定して利益を出し続けている経営者は、決して難しい分析をしているわけではありません。彼らがやっているのは、シンプルですが強力な習慣です。
それは、自分なりの「正常値」を持っておくこと。
例えば、「粗利率がここを下回ったら要注意」「月の既存客の売上が〇〇万円を切ったら黄色信号」といった、ごく簡単な基準です。これさえあれば、専門的な知識がなくても、「あれ、先月と比べてちょっとおかしいな?」と早期発見ができます。
早期に気づくことができれば、治療は軽くて済みます。少し経費を見直したり、営業のやり方を工夫したりするだけで、健康な状態に戻せるのです。
難しい経営分析の本を読む必要はありません。まずは税理士さんから届いた資料を、「数字の羅列」ではなく「診断結果」として眺め、たった一つでいいので「先月と比べてどうか?」を確認することから始めてみませんか。
「数字の羅列」を「会社の未来を守るカルテ」に変えたい社長はこちら
- ビジネスコーチからの問い
ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。
▼ もし、今のあなたの会社の経営状態を「健康診断」の結果に例えるなら、お医者さんからどんな判定(A~E)を下されると思いますか?その理由は何ですか?
[サムネールは ChatGPT で作成しました。]
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