「社会人として、自己管理がなっていない!」
電話口で、私は若い部下を厳しく叱責していました。理由は、飲みすぎによる遅刻。彼の気の抜けた謝罪を聞きながら、私の怒りは頂点に達していました。
しかし、その時、ふとオフィスにいる他の社員たちの、冷ややかな視線に気づいたのです。彼らが見ていたのは、立派な上司の姿ではありません。その視線は、まるで私の本性を見透かしているかのようでした。
そう、何を隠そう、わたしも二日酔いで出社する事が、しばしばあったのですから。
自分ができていないことを、他人に求めてはいけない
もちろん、私自身は遅刻をしたわけではありません。しかし、前日の深酒で重い頭を抱え、明らかにパフォーマンスが落ちた状態で、平然と仕事をしているフリをしていたことが、一度や二度ではありませんでした。
口では立派なことを言いながら、その実、自分自身が誰よりも甘い。
社員たちは、すべてお見通しだったのです。
あの時、私はハッとしました。
飲みすぎで遅刻する部下には厳しく当たっていたけれど、彼の姿は、まさに私自身の心の緩みを映し出す鏡なのだと。
遅刻する部下は私の鏡だった。
この事実に気づいた時の、身を裂くような恥ずかしさと後悔を、私は一生忘れないでしょう。
リーダーの仕事は「言うこと」ではなく「示すこと」
「率先垂範」という言葉があります。
リーダーが口を酸っぱくして「やれ」と言うよりも、自らが黙って行動で示すことのほうが、組織に与える影響は遥かに大きい。
頭では分かっていたはずなのに、私は全くできていませんでした。
自分の行いを棚に上げて、部下の未熟さだけを責めていたのです。そんな上司に、誰がついてくるでしょうか。信頼されるはずがありません。
この一件以来、私は自分自身に問い続けるようにしています。
「部下に求めるその基準を、自分はクリアできているか?」と。
組織の空気は、リーダーの言動そのものです。
部下の行動に不満を感じた時、それはもしかしたら、自分自身の振る舞いを見直すべきだという、サインなのかもしれません。
部下の行動は、あなたの「鏡」です。その鏡に映る姿に、ドキッとしていませんか?客観的な視点であなたのリーダーシップを振り返る時間を持ちましょう
ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。
▼もし今日から、あなたの部下全員が、あなたと全く同じ「働き方」をしたら、あなたの会社は良くなると思いますか?それとも、悪くなると思いますか?
サムネールは ChatGPT で作成しました。
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