お師匠さんから教わりました。
人生は毎日が応用問題の連続です。
部下との意見の違い、
近しい者の裏切り、
資金繰りの悩み、
将来に対する不安など、
実に様々な問題が、
次から次に降って湧いてくるように経営者を悩ませ襲ってくる。
こうした時、誰かに打ち明け、
解決の糸口を見いだしたいと願う。
そんな時、相談者の立場に立って共に考え、
思いやりを持って、
勇気と知恵を与えることができれば良いが、
ややもすると杓子定規に流れ、
習い覚えた知識を当てはめ、
相談者の心を乱すことがあるものです。
こういう場合、双方の心に傷を作ることになる。
相談者は相談しなければ良かったと思い、
相談を受けた者は、
自分を高みに立たせたことになって、
その反動をいつの日か受けねばならなくなる。
相談者が相談事を打ち明けたときは、
その相談事が都合よく解決したいと思う。
このとき、道理はあまり役立たないものです。
執着する想いに合わせるしかないものです。
売上に悩むものには
回復の手立てを共に考える。
部下で迷うものには
その人に合った処方を見いだすべく努める。
こうして、人が喜ぶこと、
思いやることが、
相談された者のつとめです。