その「安売り」、ライバルをマネできない「ジレンマ」に陥れていませんか?

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「ライバルが真似したくても、できない状況をつくる」
「マネすると、自社の既存商品とコンセプトが矛盾してしまう。そんなジレンマに陥らせる」

これは、経営戦略として、非常に鋭く、賢明な一手だと私も思います。
戦わずして、相手を立ち止まらせるわけですから。

しかし、この「ジレンマ」という戦略を考えるとき、私はいつも、会社を潰す前の自分自身の姿を思い出して、胸が痛くなります。
なぜなら、私はこの「ジレンマ」を、ライバルではなく、自分自身に仕掛けてしまっていたからです。

当時の私は、「安くて良いものを提供する」というコンセプトに、がんじがらめに縛られていました。
会社は火の車。利益はまったく出ていない。
社員たちに報いるためにも、本当は「値上げ」をしなければ、会社が持たないことは分かっていました。

まさに、ジレンマです。

「値上げをしたい(しなければ潰れる)」
「でも、値上げをしたら、『安くて良い』という会社のコンセプトが崩壊してしまう」

私は、ライバルと戦うずっと手前で、自分自身が作った「安売り」というコンセプトと矛盾を起こし、身動きが取れなくなっていたのです。

この手痛い失敗を経て、私は学びました。
私たちが仕掛けるべき「ジレンマ」は、商品コンセプトだけではありません。
もっと強力なものがあります。

それは、「価格」です。

私たちが勇気を持って「適正な価格(値上げ)」をいただき、「高いけれど、圧倒的に価値がある」というコンセプトを堂々と打ち立てたとします。

すると、どうなるか。
これまで「安売り」で戦ってきたライバルたちは、私たちの高い利益率を見て、こう思います。
「あの価格で売れるなんて、うらやましい。ウチもマネしたい…」

しかし、彼らは絶対にマネできません。
もし彼らが、私たちを真似て値上げをしたら、どうなるでしょう?
「安さ」を理由に集まっていた既存のお客様は、一斉に離れていきます。
彼らの会社の「安売り」という、これまでのコンセプトが、根底から崩れてしまうからです。

彼らは、私たちの利益を「やりたくてもできない」状況に陥るのです。
これこそが、私たち中小企業が築くべき、最強の「ジレンマ」ではないでしょうか。
そしてこの戦略は、まず私たちが「安売り」という自己矛盾から抜け出すことからしか、始まりません。

あなたの会社を「安売り」のジレンマから解放し、ライバルを「マネできない」状況に追い込みませんか?


ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。

▼ あなたが今、最も恐れている「値上げ」。それは、ライバルではなく「あなた自身」をジレンマに陥らせていませんか?

[サムネールは ChatGPT で作成しました。]

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この記事を書いた人
おおもと経営オフィス 代表
大本 佳典

大本佳典【公式】 / Yoshinori Oomoto
おおもと経営オフィス 代表
1993年より企業経営に携わる、「経営者の心に寄り添う経営コンサルタント」
[経歴と実績]
経営戦略立案、融資サポート、ビジネスコーチングの専門家。年間のセミナーなど登壇回数は100本超え。
北海道商工会議所連合会エキスパートバンク登録専門家、北海道商工会連合会エキスパートバンク登録専門家として活動。
[趣味]
美味しい料理と日本酒を楽しむこと、写真撮影。
北海道を愛車の MINI COOPER で走り回ること。年間走行距離は30,000km超。
[ブログについて]
経営者の皆様に寄り添い、実践的なビジネス戦略や心構えについて発信してます。
失敗と復活を経験した視点から、北海道の企業の成長と発展に少しでも貢献できたら嬉しいです。

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