日々の業務に追われ、目の前の売上を追いかける。
気づけば、競合の動向ばかりが気になり、値下げ合戦に巻き込まれていく。
「いったい、何のためにこの事業を始めたんだっけ…」
もしかすると、そんな終わりのない航海の途中で、ふと我に返る瞬間があるかもしれません。
羅針盤を失った船が目的地にたどり着けないように、事業もまた、立ち返るべき「基本」を見失うと、あっという間に荒波に飲み込まれてしまいます。
答えは、会議室のホワイトボードには書かれていない
私もタクシー会社時代、業績が伸び悩んだ時期に、来る日も来る日も幹部たちと会議室にこもり、難しい顔で数字とにらめっこをしていたことがあります。
「どうすれば売上が上がるのか」「競合に勝つための戦略は何か」。
しかし、どれだけ議論を重ねても、答えは見つかりませんでした。
それもそのはずです。私たちは、一番大切なことを見落としていました。
答えは会議室の中にはなく、お客様のいる「現場」にしかないという、あまりにも当たり前の事実を忘れていたのです。
思い詰めた私は、ある日、全てのアポをキャンセルし、たった一人で、昔からお付き合いのあるお客様の元へ足を運びました。
そして、ただひたすらに、お客様の声に耳を傾けたのです。
「最近、何に困っていますか?」
「私たちのサービスの、どこを気に入ってくれていますか?」
「逆に、もっとこうだったら良いのに、と思うことはありませんか?」
お客様との何気ない会話の中に、私たちが会議室で何百時間かけても見つけられなかった、事業を立て直すためのヒントが、宝物のように転がっていました。
小さく始めて、大きく育てる勇気
事業のチャンスは、いつだってお様が教えてくれます。
現場に行き、見て、聞いて、質問する。そうして見つけた「満たされていないニーズ」こそが、あなたの会社が集中すべき、光り輝く鉱脈です。
そして、大切なのは、最初から大きな賭けに出ないこと。
始めから完璧にうまくいく事業など、この世に存在しません。
だから、まずは小さくスタートするのです。
小さく始めれば、失敗した時の傷も浅く済みますし、何より、お客様の反応を見ながら、素早く改善や修正を繰り返すことができます。
他社の真似から始めても、そこに未来はありません。
それは、価格競争という消耗戦への入り口でしかないからです。
狙うべきは、最初から「オンリーワン」であり、「ニッチトップ」。
たとえ小さな市場であっても、「このことなら、あの会社にしか頼めない」とお客様から言われる存在になること。
それこそが、中小企業がこの厳しい時代を生き抜くための、最も確かな羅針盤だと私は信じています。
日々の業務に追われ、事業の「原点」を見失っていませんか?社長110番で、もう一度コンパスを手にしましょう
ビジネスコーチ大本から、今日の質問です。
▼もし、価格を今の倍にしても「それでも、あなたから買いたい」と言ってくれるお客様がいるとしたら、そのお客様は、あなたの会社の「何」に価値を感じているのでしょうか?
[サムネールは ChatGPT で作成しました。]
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