3代目社長への道のり:失敗から学んだ教訓

3代目社長への道のり:失敗から学んだ教訓 失敗からの逆転:経営者の教訓

家業の後継者としての挫折と学び

私が3代目社長になれなかった失敗から学んだことを共有したいと思います。

わたしは24歳の若さで父が経営していたタクシー会社に入社しました。

父は会社の2代目社長で、私は父の後継者として会社に入社しました。

当時の私は数多くの恵まれた環境に囲まれていました。

会社には資金があり、お客さんがいて、仕入れ先が存在し、従業員がいて、お客さんや取引先との長年にわたる信頼があり、設備も整っていました。

しかし、私はその恵まれた環境に全く気づいていなかったのです。

実際、私は親の後を継ぐよりも、自分の好きなように自分の道を進みたかったです。

その理由は、苦労している親の姿を見てきたからです。

土日も休まずに出勤して、取引先との飲み会やゴルフで家を空けることが多く、家庭を犠牲にしてまで商売をしている姿を見て、それは自分がやりたいことではないと感じていました。

しかしながら、会社に入社した理由は、親の後を継ぐことが親孝行になると何となく思っていたからでした。

入社してからの私は、従業員からの特別扱いや、自分の好きなように仕事ができないことが嫌で、仕事に対する意欲を失っていました。

今考えれば、私が仕事をしっかりとこなし、従業員から信頼される相談相手になれていたら、自然と社長の座につけていたのかもしれません。

しかし、当時の私には社長になる覚悟や、従業員の先頭に立つ覚悟がありませんでした。

組織の課題への挑戦

会社の問題点に気付いても、父である社長に対して意見を述べたり、反抗することができませんでした。

会社があまり利益を出していなかった時、問題点は余計な人員が多いことや、社員に対してしっかりした教育が出来ていかなったことでした。

タクシー売上ランキングでは札幌市内で最低だったのです。

それらが会社の利益が出ていなかった原因だと思っていましたが、私は父である社長に対して自分の意見を述べたり、反抗することができませんでした。

それは、私の仕事がまだ中途半端で、父親である社長を説得できるだけの自信がなかったからです。

自分自身に自信を持つことができず、意見を述べることができませんでした。

24歳で父が経営するタクシー会社に入社したものの、当時の私には社長になる覚悟も、自分でリスクをとり責任を負う覚悟もありませんでした。

その結果、社長の世代交代の時期に、私は後継者として指名されることはありませんでした。

自らのビジネスを創る決断

現在、私は自分で創業し、借金を背負い、人脈を一から作り上げ、仕事を取るための営業活動を継続しなければならない状況です。

生き残るためには覚悟を決め、自分でリスクを取る覚悟を持っています。

そしてその覚悟が、行動する原動力にもなっています。

若き後継者へのメッセージ

これから親の後を継ぐ若い方へ伝えたいことがあります。

あなたがいる環境はとても恵まれています。

すでにお客さんがいること、取引先があること、お客さんと取引先との信頼関係が構築できていること、従業員がいること、設備もすでにあること、そして何より、商売で頑張ってきたお父さん・お母さんの姿を見て育ったあなたには、経営のセンスがすでに身についているのです。

これらは、一から創業するときは大変な労力と時間を費やして手に入れるものです。

後を継ぐということは、リスクを取る覚悟が必要です。

しかし、そのリスクを取ることで、会社の後を継いで良かったと感じる日がきっと来ます。

まずは、自分が会社の中で一番仕事ができる人になるように努力し、社員の良き相談相手になることを目指してみてください。

そして、社会に貢献できる人になることを目指してください。

これが私が若い頃に経験した失敗から学んだことで、これから会社の後を継ぐ若い方に伝えたいメッセージです。

親からビジネスを引き継ぐことは、簡単な道ではありません。

しかし、その道を選ぶことで得られる経験や学び、そして成長は計り知れません。

自分の道を切り開く覚悟を持つこと、そしてそれを続けること。

これが、次の世代のリーダーとなるために必要なことです。

私の経験が、あなたがこれから選択を迫られる時に何かの参考になれば幸いです。

親のビジネスを引き継ぐ道を選んだあなたに、成功がありますように。