経営者は時として重い決断を迫られることがあります。
部下との意見の相違、信頼していた人との関係の亀裂、先の見えない資金繰り…。
そんな時、誰もが心の内を打ち明け、解決の糸口を見出したいと願うものです。
私は長年、経営者や管理職の方々から相談を受ける立場にありました。
その経験から、相談を受ける側の姿勢がいかに大切かを痛感してきました。
相手の言葉の奥にある思いを聴く
ある日のこと、一人の経営者から相談を受けました。
その方の主張は、客観的に見ると偏った考えのように思えました。
しかし、私は最後まで耳を傾けることにしました。
なぜなら、相談者の言葉の背後には、必ず切実な思いがあるからです。
人は誰しも、自分の考えに確信を持っています。
「あなたの考えは間違っている」と指摘しても、心から納得はしません。
むしろ、そうした指摘は相手が反発し、場合によっては心に深い傷を残すことになるでしょう。
共に考え、共に歩む
お師匠さんからこんな言葉を教わりました。「人生は毎日が応用問題の連続である」と。
その通りです。経営の現場では、教科書通りの解決策が通用しないことの方が多いのです。
だからこそ、相談を受ける者には、相手の立場に立って共に考える姿勢が求められます。
時には、理屈や常識を超えて、相手の思いに寄り添うことも必要です。
売上に悩む人には具体的な改善策を、部下との関係に苦心する人にはその状況に応じた対応を、共に模索していく。
それが相談される者のつとめなのです。
信頼関係を築く対話の技術
経験から学んだ最も重要なことは、相手の話をよく聴き、信頼関係を深めることです。
一朝一夕には解決できない問題でも、信頼関係があれば、必ず次のステップが見えてきます。
ややもすると、私たちは学んだ知識や経験則を杓子定規に当てはめがちです。
しかし、それは危険な罠となり得ます。
相談者は「相談しなければ良かった」と後悔し、アドバイスする側も「上から目線で話してしまった」という後ろめたさを感じることになるでしょう。
おわりに
相談を受けるということは、単なる解決策の提示ではありません。
それは、相手の思いに寄り添い、共に考え、共に歩む営みです。
傾聴と思いやりの心を持って接するものです。
明日も誰かの相談に耳を傾ける機会があるかもしれません。
その時は、まず相手の言葉に耳を傾け、その思いを受け止めることから始めましょう。
そこから、真の対話が生まれるのです。
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※このブログは師・堀田先生の著作から抜粋し再編成しています。