「最近、新しいお客さんがさっぱり増えないんだよ…」。行きつけのバーで、旧知の経営者仲間がため息混じりにこぼしました。彼の焦りは、痛いほどよく分かります。
売上は会社の生命線。その源泉である新規顧客が途絶えることは、死活問題に直結するからです。多くの社長が、この恐怖から逃れるために、高い広告費を払って新規開拓に奔走します。しかし、ちょっと待ってください。その前に、やるべきことがあるのではないでしょうか。
私自身、会社を倒産させた苦い経験があります。当時はとにかく目先の売上を追いかけ、新規、新規と外へ外へと意識が向いていました。足元にどれだけの「宝物」が眠っているかにも気づかずに…。その結果、会社はあっけなく潰れてしまいました。
どん底の中で私が学んだのは、会社を本当に支えてくれるのは、付け焼き刃の新規顧客ではなく、これまで築き上げてきた「信頼関係」だという、あまりにも当たり前の事実でした。
あなたの会社に眠る、3つの「隠れ資産」
広告を打つ前に、まず社内を見渡してみてください。そこには、あなたがこれまで必死で築き上げてきた「隠れ資産」が眠っているはずです。
一つ目は、「一度でも取引のあったお客様」です。過去の顧客リストは、単なる名簿ではありません。あなたの商品やサービスを一度は「良い」と判断してくれた、いわば「宝の山」です。関係が途絶えてしまったのには、何か理由があるはず。もしかしたら、こちらからの連絡不足が原因かもしれません。
二つ目は、「あなたの会社のファン」です。購入には至らなかったものの、問い合わせをくれた人、セミナーに参加してくれた人、SNSでいつも「いいね」を押してくれる人。彼らは、あなたの会社に少なからず興味を持ってくれている、未来のお客様候補です。
そして三つ目が、何より大切な「今、取引をしてくれているお客様」です。彼らとの関係を深めること以上に、確実な売上アップの方法はありません。既存のお客様の満足度を高め、エンゲージメントを深めることが、結果的に新しいお客様を連れてきてくれる、最高の宣伝になるのです。
「ありがとう」から始める、コストゼロの営業術
では、これらの「隠れ資産」をどうやって売上に繋げるのか。答えはシンプルです。もう一度、丁寧に関係を築き直すことです。
例えば、過去のお客様に「ご無沙汰しております。その節はありがとうございました」と、一本の電話を入れてみる。ファンの方々に、感謝を込めて特別な情報を提供してみる。そして、今のお客様には、これまで以上に手厚いサポートを心がけ、「いつも本当にありがとうございます」と、心からの感謝を伝える。
大切なのは、すぐに何かを売ろうとしないこと。まずは、人間としての信頼関係を取り戻す、あるいは深めることに集中するのです。社長という立場は孤独です。
しかし、あなたの周りには、あなたが思っている以上に、あなたの会社を応援してくれている人たちがいるはずです。その事実に気づけた時、新規顧客が来ないという焦りは、確かな自信へと変わっていくでしょう。
広告費をかける前に、まずはあなたの足元に眠る「宝物」を掘り起こしてみませんか。その小さな一歩が、会社の未来を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
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▼もし、明日から一切の新規営業が禁止されたとしたら、あなたはまず、誰に、どんな話をしますか?
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