先日、新たな学びを求めて東京へ行ってきました。
目的は勉強会への参加と、合間を縫って美術館を巡ること。もちろん、どちらも知的好奇心を満たしてくれる素晴らしい時間でした。
しかし、今回最も私の心を揺さぶり、「一本取られた!」と感じた学びは、まったく予期せぬ場所にあったのです。
それは、勉強会後にあるお店で開かれた懇親会での出来事でした。
価格以上の価値を生む「心地よさ」の正体
正直に言うと、そのお店は決して安価ではありませんでした。
しかし、席に着き、お店の方と少し言葉を交わした瞬間、直感的に「このお店はすごい」と感じたのです。支払う金額以上の価値が、間違いなくここにある、と。
その価値の源泉は、卓越した「接客」にありました。
そこには、マニュアル通りの堅苦しさが一切存在しません。
つかず離れずの絶妙な距離感を保ちながら、こちらが「今、これが欲しいな」と感じる、その一瞬の心の動きをスッと察知して応えてくれるのです。
そのあまりに自然な振る舞いが、なんとも言えない「居心地の良さ」を創り出し、私はすっかりリラックスして、その場の空気を心から楽しんでいました。
この経験は、私自身の仕事を深く振り返る、またとない機会となりました。
「つい本音を話してしまう」と言われる理由
というのも、私もクライアントである経営者の方から、こんな言葉をいただくことがあります。
「大本さんって、コンサルの先生っぽくないですよね」
「なぜか、つい本音を話しちゃいます」
これは私にとって、これ以上ない最高の褒め言葉です 。
経営者が抱える本当の課題や悩みは、緊張の鎧を脱ぎ、本音で語り合える関係性を築けて初めて見えてくるものだからです。
しかし、これは私が生まれ持った才能などではありません。
どうすれば、相手は心を開いてくれるだろう?
どうすれば、「この人になら話せる」と信頼してもらえるだろう?
この問いを常に自問自答し、試行錯誤を繰り返しながら身につけてきた、私なりの「技術」なのです。
あの懇親会で感じた心地よい空間も、きっと同じはずです。
「どうすればお客様に喜んでもらえるか」という一点を、どこまでも突き詰めた強い想い。そして、その想いを具体的な形にするための日々の訓練が、あの素晴らしい接客を生み出しているのだと確信しました。
私たちが立ち返るべき「商売のど真ん中」
今の時代、どの業界も競争は激しく、ライバルは数多く存在します。
しかし、小手先のテクニックや価格競争に走る前に、私たちが決して忘れてはならないことがあるはずです。
それは、たった一つの、シンプルな問いです。
「どうすれば、お客様が、心から喜んでくださるのか?」
お客様に心から喜んでいただく。
その結果として、サービスを提供する私たち自身も、喜びとやりがいをいただく。
この幸せな循環こそが、「商売の原点」であり、私たちが常に立ち返るべき「ど真ん中」なのだと、東京の夜に改めて教えられた気がします。
あなたの会社では、いかがでしょうか?
お客様を、そして、共に働く仲間を、どうすればもっと喜ばせることができるか。
その問いにじっくりと思いを馳せることが、会社の未来をより明るく照らす、一番の近道なのかもしれません。
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