創業してから10年未満の若い経営者には、会社が大きくなるにつれて、市場の動向やお金の流れ、しっかりとした経営の方法など、ビジネスを続けるためのポイントを常にチェックすることが大切です。
チェックするにあたり、自分の意思決定について話し合い、耳を傾けてくれる相談相手が必要ですが、そのような人間は社内では滅多に見つからないものです。
P.F.ドラッカー先生の著作「イノベーションと企業家精神」に著されている文章が参考になりますので、ご紹介します。
成長過程にある中小企業の創業者には、外部の人間の客観的なアドバイスが必要である。
成長しつつある中小企業は取締役会を必要としないかもしれない。
そもそも取締役会の多くは創業者が本当に必要とする相談相手にはなれない。
しかし創業者は基本的な意思決定について話し合い、耳を傾けることができる相談相手を必要とする。
ただし、そのような人間は社内では滅多に見つからない。
創業者の判断や強みを問題にできる外部の人間が必要である。
創業者である企業家に対し、質問をし、意思決定を評価し、市場志向、財務見通し、トップマネジメントチームの構築など、生き残りのための条件を満たすよう絶えず迫っていく必要がある。
これこそ中小企業が企業家マネジメントを実現するための最大の要件である。
しかし、あまりに多くの中小企業がこれら企業家としての原理を無視する。
それらは管理職のすることであって、自分は企業家であるという。
だがそのような考えは、自由を意味しない。
無責任を意味するだけである。そこには形と本質の混同があるだけである。
規律のないところに自由はない。
規律のない自由は放縦であって、やがて無秩序へと堕落する。
あるいは時を置かずして独裁へと堕落する。
中小企業が見通しと規律を必要とするのは企業家精神を維持し強化するためである。
成功がもたらす要求に応えるためである。
何よりも中小企業は責任を必要とする。まさに企業家がこの責任を果たせるようにすることが中小企業の経営である。
多くの会社では経営者としての大切な考え方を忘れて、ただの上司としての役割が経営者の仕事だと思っています。
本当の経営者は、しっかりとした考えを持ち続けるために、人の意見に耳を傾けることが大切です。
この考え方を持つことが、会社を上手く経営するための鍵となります。
わたしはストレートな意見を、自分の積み上げてきた経験をベースにして、お伝えします。
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