以前勤めていた会社が経営危機に見舞われた時の話しです。
私は経理係ということもあり
「経営改善計画」「収支計画」「資金繰り表」
などを作成してました。
銀行に提出するその日、社長は外せない所用があり、私1人で銀行に行くことに。
銀行では担当者さんと上司の二人で対応してくれましたが、
応接に通されたとき、担当者さんから
「社長さんはどうされましたか」
と言われました。
経営危機なのに、社長はどうして来ないのか?
そのように銀行の担当者さんは思ったのです。
私は慌てて、また出直してきますと早々に銀行を後にしました。
素晴らしい経営改善計画を作っても、
社長自ら銀行に説明しなければ、
説得力がなければ、納得もしてもらえません。
「銀行で、なにを言われるかわからないから行きたくない」
「質問にうまく答えられるか、不安で仕方ない」
と訴える社長さんもおられます。
ですが、社長さん自ら経営危機に立ち向かっていく姿勢を示さないと、
銀行は協力してくれません。
従業員さん、取引先も同じですね。
社長が他人事のように
「まかせたぞ」
では、沈みかけた船から逃亡するのが関の山です。
危機にあたってはトップが先頭に立つ、
これは洋の東西、時代を問わず求められることです。
私は「銀行が支援したくなる会社」を作るお手伝いをしています。
銀行と上手にお付き合いすることで、危機的状況の時にこそ支援してくれます。